先日、会社から家路につくため、電車に乗っていると、部活帰りの高校生が楽しそうに会話をしていました。「顔がブサイクでスタイル抜群のやつと、顔が美人でスタイルが最悪なやつ、どっちと付き合いたい？」という話を真剣にしており、そんなしょうもないことを自分も学生時代友だちとしてたなぁと懐かしくなりました。
自分の時は、「顔がイケメンで超貧乏なやつと、顔がブサイクで超お金持ちなやつ、どっちと結婚したい？」みたいな質問を女の子同士でしてた記憶があります。異性は見た目が大事なのか、お金なのか、はたまた性格、中身なのか、真剣にみんなで語ってるわけです。でも、自分はその究極の質問が出てくるたびに、心の中で、「すべてにおいて劣っている自分は生きていけないのかな」と思ってました。
高校時代に、クラスメイトからいじられ続ける友だちがいました。リアクションが大きいので、まるで芸人のようなことをさせられていたのですが、彼はずっと楽しそうにいじられ、下手をすればいじめに見えるようないじりを受け続けていたわけです。
よくそんなの耐えられるねと彼に聞くと、彼は、自分だってこんなことは嫌だと言います。でも、楽しそうだよ？と返すと、そうしないと場がシラケるからと本当の芸人のようなことを。それに付け加えるように、あいつらには負けない武器があると彼は言います。それって何？と聞くと、人よりも自分はアソコが大きいと。
なんじゃそりゃと思っていると、あいつらより大きいとなれば、何かあった時に見せ合いに持ち込んで、堂々と勝ち誇ればいいんだと彼はマジメな顔で自分に言います。そうか、そんなプライドの保ち方があるのかと思い、自分のを見ますが、本当に酷いもんです。性格もこんなひねくれてますし、モノのサイズもそうでもないですし、スペックも良くないですし、どうしようもありません。
そんなことを思い出し、仕事の疲れやぎっくり腰気味の腰の違和感などで気分がブルーになっていると、どうやらその高校生たちに結論が出たようです。
やっぱりスタイル重視だよという、いかにも高校生らしい結論でした。自分もそう思っていただけに、気持ちがまだ若いのかなと思いましたが、どっちか選べるような男になれよ、そうなれないとアニメに慰めてもらうようになるからさと高校生たちに語り掛けたくなりました。段々と目の周りに涙がたまりそうだったので、明るいアニソンの曲を聴きながら帰ることにします。
